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セレクト・シェアでは中国の人材マーケットに関するブログ、ビッグデータ、分析レポートを定期的に配信します。またセレクト主催のイベントやセミナーなどの情報もあります。

甄智协尔2019年6月

【人材派遣モデルケース】生産と流通を一体化させた食品会社

【セレクトの人材派遣・最新モデルケース】

天津市多興庄園農業科技開発有限公司

生産・流通の多地域展開を見すえた派遣人材活用

 

運営経理・于海さんと事部経理・張玉蕊さん

総経理助理・于海さん(左)と項目運営責任者・張玉蕊さん(右)


お店のゆるキャラ。
トラクターにかけて「拖拉A梦」

 梅江といえば天津のセレブ達が好んで居を構えるのエリア。そこに小さな食料品店があります。ピンクに塗装されたトラクターがお店の看板代わり。中に入ると、野菜の新鮮な香りと、点心の香ばしいにおいが鼻先をくすぐりました。野菜籠を提げた買い物客同士は、ご近所さんらしく、気軽に挨拶を交わしていました。入って右側のショーケースには、中国各地で生産された穀物や玉子などのギフトセットも並べられています。    

点心を買い求めるご近所さん。

検査に合格した作物だけが店頭に並べられます。大きさも形もさまざま。

 今回、ご紹介する「多興庄園」は家庭用食料品の生産、加工、販売を行っている中国の会社です。天津をはじめ中国全土7箇所に生産基地を持ち、そこで穫れた農作物の一部は自社工場で点心などに加工され、一部は生産者情報の登録および品質検査を終えた後、上のような自社運営のコミュニティショップで売られています。

天津市静海にある多興庄園の農園

天津市の静海にある専用農場。

2000000平米の土地では水稲や茄子、梨など季節に合わせて様々な作物が栽培されています。

 実店舗以外にも、会員向けやギフト用のデリバリーサービスもあります。登録を済ませた会員には写真の様な「地主手帳(地主手册)」が配られます。

地主手帳 購買記録の他に、野菜の美味しい調理法なども掲載されている。

「このカードには過去の購買記録や農場に対するリクエストなどを書くことができます。私たちはこれに基づいて来年の生産計画を立てます。いわばお客様一人ひとりが、農場を所有する「地主」になれるということです。地主手帳と名付けた由来はここから来ています(多興庄園運営経理・于海さん)」。

 2009年のサービス開始から会員は順調に増え続け、現在は北京・天津・河北省をあわせて約17000人の「地主」がいるそうです。会員の年齢層は比較的低く、20代から30代が中心です。

 

从无到有,从有到多,从多到好

食品は量よりも質を重視する時代へ

「つい半世紀前まで中国は食糧難にあえいでいました。それが徐々に改善されていくと、人々はおなかいっぱい食べることを求めます。そして現代の様な飽食の時代になると、今度は量よりも質を重視し始めるのです。私たちの農場は「無公害」栽培を取り入れており、さらに生産情報追跡システムで生産から販売までを管理しています。食の安全性を確保し、より多くの消費者を満足させることが私たちの使命だと考えています。

 ご存知の通り、一般的な中国の家庭は共働きがほとんどです。仕事で帰りが遅くなってしまうと、市場に行って食材を買う時間すらないのが現状。しかし私達のデリバリーサービスを利用すれば、ネットショッピングの感覚で食材を揃えておくことができます。こういった点が若い世代の方々に支持されている理由でしょう(于海さん)」。

 

将来の多地域運営を視野に入れ

コミュニティショップと自社工場で派遣スタッフを活用

今回、セレクト・シェアは多興庄園と人材派遣契約を結び、コミュニティショップと自社工場に計6名のスタッフを送り込みました。年内には20名以上にまで増員する見込みがあります。さらに将来的には北京・天津・河北省などでのチェーン展開に伴って、徐々に人数を増やしていく計画です。

 ここで言う人材派遣契約とは、実際の使用者(多興庄園)と労働者(スタッフ)間では直接の労働契約を結ばず、派遣元(セレクト・シェア)と労働者間で契約を結ぶことを指します。

 

多興庄園・セレクト・労働者

本ケースの契約関係

中国 人材派遣の労働契約関係

セレクトが提供したサービス

入退社手続き代行

档案管理

社会保険手続、納付

給与の支給

労働争議/紛争の処理(連帯責任)

 

人材派遣を選んだ理由とは?

多興庄園側は直接正社員を雇うことも出来ますが、今回はなぜ人材派遣というサービスを選んだのでしょうか。同社の人事部経理である張玉蕊さんに、派遣を利用する上でのメリットを聞いてみました。

「派遣の場合は入社手続きや給与の計算、社会保険などの煩わしい人事手続きを、人材会社に任せることが出来ます。私たちは派遣されて来たスタッフに業務を手配するだけで大丈夫です。今派遣してもらっているのは5名だけなので、こういった人事手続きをする時間がないわけではないのですが、将来は多店舗展開を視野に入れています。そうなると相当な数のスタッフが必要になってきますので、これに備えて派遣という働き方を社内に浸透させようと思いました(張玉蕊さん)」。

 また、ショップにしても工場にしても、スタッフの入れ替わりが頻繁なので、気がづくと一ヶ月のほとんどを人事関連業務に割かれることもしばしばだそうです。これを省くことで、本業に集中することが出来るのも人材派遣のメリットと言えます。

 生産と流通を一体化させた多興庄園は労働集約型産業です。事業を拡大する上で、人事・労務の効率化は必須であることから、人材派遣や人材アウトソースといった労働形態が、この産業において徐々に定着しつつあります。

取材日:2019年7月9日

文・写真/井上直樹

 

おまけ

 農場管理事務所の食堂で、とれたての野菜を使ったお昼ご飯をご馳走になりました。

食べ慣れた料理ではないのにどこか懐かしい味がしました。

ご馳走様。

 


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